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イタリア旅行 4日目 ~花の都フィレンツェ~

昨日の列車のドアが開けられなかったハプニングの衝撃も覚めやらない中、今日はフィレンツェを目指します。

乗車する列車はIntercity 505号。サンレモの更に西、フランスとの国境に程近いヴェンティミーリアからローマ・テルミニ駅を8時間以上かけて結ぶ長距離列車です。この列車はサンタ・マルゲリータ・リグレには停車しないので、ホテルでタクシーを予約して隣町のラパッロ駅から乗車します。

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チケットは予めネットの事前割引で購入しており、ピサから乗り換えの普通列車も含めて17ユーロ。200km以上の道のりを2時間半かけて移動する割には安い気がします。

ミラノからは割引率が大きかったこともあって1等車を選択しましたが、今日は2等車。造りは同じく6人用のコンパートメントですが、足元が狭いのは当然。

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昨日訪れたチンクエテッレをあっという間に通過、しかしその後ダラダラ運転が続きピサに着いたのは定刻より20分遅れの11時16分。

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乗り換えの予定だった11時12分の列車は待っておらず、既に出発済みのよう。ただピサ~フィレンツェ間は列車の本数もかなり多いので心配の必要はありません。20分ほど後の後続列車でフィレンツェを目指します。列車は曇天のトスカーナ地方を駆け抜けおよそ50分。花の都フィレンツェに到着です。

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まずは宿に荷物を預けに行きます。今日の宿はベルビュー・ハウス。Expediaで12,000円ほどでした。場所はフィレンツェ・サンタマリア・ノヴェッラ駅からサンタマリア・ノヴェッラ教会を回りこんだ裏手。サンタマリア・ノヴェッラ薬局のエントランスの正にまん前です。数百年前の建物はアパートメントのようになっていて、その最上階ワンフロアがベルビュー・ハウスになっています。ホテルというよりはペンションとか民宿みたいな雰囲気ですね。実際スタッフも家族でされているようで、気さくなお父さんが周辺のレストランなど親切に教えてくれました。

入口はホテル専用ではないのでちょっと分かりづらいです。

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エレベータはありませんので、最上階の4階まで階段を上がらないといけません。でも重たいスーツケースは入口のベルで呼び出せばお兄さんが持ち上げてくれます。

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チェックインはできたものの、まだ部屋の準備が出来ていないということで、荷物を預けて街に繰り出します。雨が少し強くなってきましたが、どんな天気でもフィレンツェは似合います。ホテルからリパブリカ広場のアーケードで雨をしのぎながら旧市街地の中心部へ。

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ちょうどお腹もすいてきたので、マルケッテイ(Marchetti)というカフェテリアスタイルのレストランで昼食。ショーケース越しに料理やデザートをオーダーして会計するので安心です。私はカツレツをチョイス。場所柄お値段はそこそこですが味はよかったです。

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私は2度目のフィレンツェですが妻は初めて。たった半日ちょっとの滞在でフィレンツェの雰囲気だけしか見せることが出来ませんが、まずはなんと言ってもサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。巨大なドゥオモの姿がストリートの向こうに見える瞬間は、2回目でも感動するものです。

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チケット売り場で10ユーロの共通チケットを購入、サン・ジョヴァンニ洗礼堂から見学していきます。洗礼堂は前回はツアーで入りませんでした。

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大聖堂の向かいに建つ八角形の建物。歴史は大聖堂より古く、大聖堂完成後は礼拝前に洗礼を行う場所であったそう。天井にはモザイク画で聖書にまつわる場面が描かれています。東側の門は天国への門と呼ばれ、素晴らしい彫刻が施されています。

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次に大聖堂へ。

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聖堂内はミラノと比べると柱の数が少ない分、空間が非常に広々としていて、装飾も派手ではないためとても質素な感じがします。ゆえに一番奥まで進んで見上げるクーポラの天井画は一際美しく、息を呑むほどの芸術作品です。

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自分は以前鐘楼に上がったことがあるので、今回はクーポラに上りたかったのですが、入口まで行って並んでいると、中からスタッフが出てきて何やら叫んでいます。どうやらしばらく入場できない様子。仕方がないので鐘楼に上がります。ここは2回目ですが、8年という歳月を経た体力の衰えは想像以上で、階段で登る85mの高さはあまりにも過酷でした…

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でも、その苦労をして眺めるフィレンツェの景色はまさに絶景です。

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私たちの登頂を労ってくれるかのように、雲の間から太陽が顔を覗かせてくれました。雨に濡れたフィレンツェの街がキラキラと輝いて見えます。

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下界に戻ったらご褒美のジェラートです。

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シニョーリア広場にやってきました。ここも観光客でいっぱいです。

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ウフィッツ美術館の下を通ってアルノ川に出ます。

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ポンテ・ベッキオを散策。

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ここで妻が先ほど上がれなかったクーポラに登って大聖堂の天井画を間近で見たいというので、再度ドゥオモへ。鐘楼と同じくきついきつい狭い狭い階段を無我無心で登っていきます。クーポラは天井画直下のところまでは上りと下りの動線が別れており、先にクーポラの屋上まで上がってから、天井画直下の回廊を経て下るというルートになっています。ただ、先ほどの鐘楼でかなりの体力を消耗していたのと、天井画が目的だったため屋上は諦め、回廊のところで下りの動線に戻ることにしました。

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いやぁ、間近で見る天井画はすごい迫力です。とにかく通路が狭いので、あまり長い間立ち止まって鑑賞することができないのが残念ですが、これは絶景ですね。

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再び下界に戻って妻のショッピングに付き合います。イタリアは美術館や博物館もそうですが、ショップも結構早い時間に閉まってしまうため、営業時間のチェックはしておく必要があります。

最初に訪れたのはイメディチ(I MEDICI)。60年ほど前にノンブランドの卸売用革製品工場からスタートしたお店です。ブランドの歴史自体は20年もないそうですが、昔ながらの植物性タンニンで時間をかけてなめした革製品は、素人の私でもわかるほど柔らかい風合いで、円安のご時世ながら1~3万ほどで財布、バッグをはじめとした革製品が購入できます。妻はハンドバックと大きめのトートバッグを購入。お店はポンテ・ベッキオを渡ってピッティ宮に向かう通りの左側にあります。

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次は手袋のお店ルチアーノ(Luciano)。場所はポンテ・ベッキオから大聖堂寄りに数十メートル戻ったあたり。とても間口の狭いお店ですが、人だかりができていました。ショーウインドウを見ただけでもこのお店の魅力が伝わってきます。

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妻はグリーンの手袋が欲しかったようで、手を出すとサッとピッタリサイズの手袋を出してくれます。内側がカシミアで仕上げてあるので、サイズがピッタリなのも相まってホントに暖かいです。価格帯は50~70ユーロ程度で、このクオリティからすれば高くはないと思います。私もフィレンツェの紋章が入ったブルーのネクタイを購入。2つ合わせて87ユーロでした。

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日も暮れ始め、フィレンツェの街が夜景に移り変わっていきます。濡れた石畳に灯りが反射してキレイです。

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大聖堂も昼間とは違った表情になります。闇に浮かぶ白い聖堂は芸術品です。

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荷物が増えたので、閉店間際のサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局で買い物して、一旦ホテルに戻ります。サンタ・マリア・ノヴェッラ教会も美しいです。

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薬局は博物館か美術館かというほどの内装。入り口は見過ごしてしまうほど小さいですが、中はいくつもの部屋に別れ、オーデ・コロンやフェイス・ボディケアのクリーム類、ソープなどが並んでいます。ここの販売システムはちょっと特殊で、まず商品に値段が書いてありません。まずは店内に入って商品リストを手にし、カテゴリーごとに分かれたカウンターで希望の商品をテスティングします。そこで店員さんに値段を確認して、ICカードに希望の商品を入力してもらって受け取り、奥のキャッシャーで精算と商品を受け取るという流れになります。カードは各売り場共通なので、1枚受け取ればそれを提示して他の商品も入力してもらえます。

閉店間際とはいえカウンターは大行列(ほとんど中国・韓国・日本人…)で、このシステムがわからずカードを持っていなくてレジで追い返されてしまう人もいました。

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買ったものを部屋においてちょっと休憩した後、再び街なかへ。夕景・夜景の名所として知られるミケランジェロ広場へ向かいます。広場へは駅前のバスのりばから12番のバスで20分ほどです。チケットは事前に購入できなかったので、車内で運転手さんから2ユーロで購入。チケットは90分有効なので、広場の往復であれば滞在時間も含めて充分戻ってこられますので、1枚あれば大丈夫です。ただ、夜ということもあってかバスの中(特に後ろの方)はホームレスとか臭い人が乗っていて、あまり雰囲気はよくありませんでした。でも観光客も多い路線なので、まぁ怖がることはありませんが…。次の停留所の案内も表示されるので、降り損なう心配もありません。

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前回ここを訪れた時は素晴らしい夕焼けの時間帯だったのですが、今回は夜景ということでまた違った雰囲気。

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街自体はそれほど明るいわけではありませんが、その中に浮かび上がる大聖堂とヴェッキオ宮がとても幻想的です。

ちなみに前回訪れた際の夕景はこちら。

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まぁどちらも美しいですが、天気がよいのなら夕方をおすすめします。

バスで駅に戻り、歩いて7~8分の中央市場へ。もちろん市場としての営業は終わっていますが、ここの2階は最近改装されてフードコートになったということなので、夕食はここで摂ることに。パスタやピザはもちろん、フィレンツェ名物のステーキなど25店舗ほどのお店が軒を連ねています。フードコートスタイルなので、好きなお店で好きなメニューを選んで持ち寄れるので、あれもこれも食べたい人には嬉しいです。また、昼間は1階でお土産にもなる食材を購入できますが、このフロアにもEATALYという日本にも進出している食材屋さんがあり、広くはないもののクッキー、チョコやキャンディなどのお菓子類、パスタ、乾燥ポルチーニ茸、トリュフなどの食材が夜でも購入できます。

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いろいろ悩んだ挙句ステーキをチョイス。名物のTボーンは二人には量が多すぎたので、サーロインをオーダー。付け合せも含めて27ユーロ。

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お腹もいっぱいになり、最後にもう一度夜の大聖堂を見ながらホテルに戻ります。

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