ノルウェー旅行 3日目 ~ようやくガイランゲルへ~
フランクフルト空港でのトラブルにより、スケジュールがメチャクチャとなってしまったノルウェー旅行の3日目。昨日はオスロで無事預け荷物を受け取り、今回の旅の主目的地ガイランゲルへの玄関口となるオーレスンまで辿り着きました。
オーレスンからガイランゲルまでのルートは全部で4つ。3つは路線バスで1つはフェリーになります。メインとなるルートはオーレスンからストールフィヨルドの北側を通り、リンゲ(Linge)、アイスダール(Eidsdal)を経由してガイランゲルに至るルート、もしくはストールフィヨルドの南側を通りストランダを経由するルート。もう一つは遠回りになりますが、昨日経由する予定だったラウマ鉄道の終点、オンダルスネスに出て絶景で知られるトロルスティーゲンを通り、リンゲで最初のルートと合流する方法もあります。ただいずれも陸路だけでは完結せず、途中フェリーに乗り換えが必要になります。また、料金は高くなりますがフッティルーテン、日本では沿岸急行船と呼ばれるフェリーもあり、これならオーレスンからガイランゲルまで乗り換えもなくスムーズに移動することが可能です。
朝少し早起きして、今日のガイランゲルまでのルートを決めます。フランクフルトでスケジュールを立て直している時に分かってはいたのですが、今日は土曜日。ノルウェーの路線バスは土日は非常に本数が少なくなり、昼前にならないとバスかありません。一番早くガイランゲルにたどり着けるのはフッティルーテンなのですが、ネットで調べるとなぜか今日に限って満席。もともとこのフェリーはノルウェー南部のベルゲンから北部キルケネス約2,400km、34の港に寄港しながら12日間かけて往復するものなのですが、地元の足として短区間乗船もできるのが嬉しいところ。短区間乗船なので個室や座席は当然用意されませんが、デッキやカフェで過ごすことはできるため、この区間が「満席」というのはよほどのことなんだろうなぁとは思っていました。
ホテルのフロントに行って相談してもます。もしかしたら現地のツアー会社とかがガイランゲルまでツアーバスを出していたりして紹介してもらえるのではないかと思ったからです。フロントのスタッフも親切に調べてくれましたが、フッティルーテンは満席であること、路線バスも昼前までないことと結果は同じでした。レンタカーは? と言われたのですが国際免許無いので…
どうやら昼前のバスまで待つしかなさそうです。このバスはオーレスンを11時に出発して、ヘレシルトという街に13時50分に到着します。そこから10分の接続時間でフェリーに乗り換えてガイランゲルまでは1時間ほど。到着は15時05分になります。一方、フッティルーテンは9時30分にオーレスンの港を出発して、ガイランゲルに到着するのは13時25分。たった1時間半ちょっとの差なのですが、実は大きな違いがあります。
ガイランゲルからバスで1時間ほど山を登ったところに、ダルスニッパ展望台というのがあり、ここもまた絶景ポイントとして知られる場所なのですが、ここへ向かうバスの最終便は14時15分。つまりオーレスンからバスで移動したのではこれに間に合いません。明日はベルゲンへ向かうもともと予約済みの飛行機をキャンセルすれば、午前中にダルスニッパへ上がることも可能ですが、天気予報は下り坂。非常に霧や雲の出やすい場所らしいので、今日の晴天は非常に貴重。なんとか今日中にダルスニッパに行ってしまいたいというのが本心でした。
妻と相談の結果、とりあえずフッティルーテンの乗船場所まで行き、予約なしでも乗れないか交渉、だめなら11時のバスで向かうということにしました。オーレスンにはいずれにしても明日また戻ってくることになるので、スーツケースはホテルで預かってもらい、1泊分の荷物だけを持ってチェックアウトします。
フッティルーテンの桟橋は中心部の北の端。街中を抜けて行きます。風がないので鏡のような運河に建物が映えます。
桟橋まであと少しのところで大きな汽笛が聞こえてきました。ちょうどフッティルーテンが入港してきたようです。決して豪華なクルーズ客船というわけではないのですが、日本のカーフェリーと同じくらいの大きさで、近くで見れば結構迫力があります。
周囲には団体客のバスが2台横付けされ、たくさんの観光客が降りてきて乗船を待っていました。なるほど、きっとこの団体のおかげで区間乗船のチケットも満席扱いになっていたようです。真新しいターミナルビルには待合室があるものの、チケット売り場はなし。どうやら船の中で手続きするようです。
接岸作業が終わり、タラップが降ろされると、中からたくさんの乗客が出てきました。ここで45分の停船時間があるので、乗り通す乗客も一度下船しておみやげを買ったり写真を撮ることができます。
中からスタッフと思しき男性が出てきたので、妻を偵察に向かわせます。こういう時はおっさんが行くより女性の方が丁寧に扱ってくれるのは世の常です。
妻が戻ってくるとどうやら船内でチケットは買えるよう。ちゃんと話が通じているのか不審に思いながらタラップを上がっていきます。入口ではスタッフが乗船カードのチェックをしていて、ここから乗船する客はすぐ横のフロントを案内していました。予約がなければ降ろされるんじゃないかとヒヤヒヤしましたが、なんの問題もなくガイランゲルまでのチケットを購入。二人でちょうど1,000NOKでした。
これで一安心。あとはガイランゲルまでのんびりと船旅を楽しみ、ダルスニッパも今日中に上がることができます。
フッティルーテンは全部で12隻の船が365日運行しており、今日の船はMS Kongharald。リノベーションを終えたばかりで、非常に綺麗な内装の船です。乗客向けの船室は3~7Fまでの5層。
タラップも収納され、大きな汽笛を鳴らして離岸します。っと、ここでなんと女性が2人船に駆け寄ってきました…どうやら時間までに戻ってこれなかった乗客のよう。当然船内に荷物もあるだろうに…まぁこの船はまた夜に戻ってくるので心配はないだろうけど…オーレスンの街をたっぷり楽しんでください。
オーレスンの街並みが遠ざかっていきます。
バス2台分の乗客がいるので、ラウンジやデッキなどのパブリックスペースは結構な混雑。まぁ乗れただけでもよしとしましょう。
乗船時間は約4時間。オーレスンをでてまもなくストールフィヨルドに入ります。ただフィヨルドといっても、海に近い部分は言われなければ、それがフィヨルドだとは分からないくらいのなだらかな丘陵地のよう。それでも遠くには雄大な山並みが見え始め、クルーズへの期待が高まっていきます。
昼ご飯はまともに食べられそうもないので、船内のカフェで軽食を摂ります。
出港から2時間ちょっと。ストランダのあたりを通過する頃には、左右から徐々に山々が迫り始め、幅広かった水路も狭くなってきます。
所々かわいらしい小さな家が見えます。海のスイスという言葉がぴったりです。それにしてもこんなところに?! と驚くような断崖絶壁の上にも家が…
ガイランゲルフィヨルドに入ってきたので、最前方のデッキに陣取りカメラを構えます。あちこちに滝も見えます。いよいよフィヨルドらしくなってきました。
正面にヘレシルトの街が見えてきました。ここからがハイライトです。デッキも乗客で大混雑。天気も文句なし!!
ガイランゲルとヘレシルトを結ぶフェリーも見えます。
船のすぐ横に崖と滝が迫ります。
ガイランゲルまであと15分程のところでクライマックス。左に七姉妹の滝、右に求婚者の滝。求婚者は七人全員に振られてしまったそうです。同情せずにはいられません。
ド迫力。
クライマックスを過ぎるとまもなくガイランゲルに到着です。
ここでは着岸できる桟橋がないので、初めにエクスカーションというオプショナルツアーに参加する乗客、次にここで下船する乗客が小型の船に乗り換えて下船します。通しで乗船している客は下船することができません。
わずか4時間の船旅でしたが別れが名残惜しいですね。ありがとう。
小型船に乗り換えてガイランゲルの港に着いたのは14時10分頃。ダルスニッパ展望台行きのバスが出発するまで5分しかありません。急いで桟橋横の案内所に行き、日本で予約・購入していた確認書を出します。ただ、予約は今朝の初便のもので、フライトがキャンセルになって間に合わなかった…ゴメンね! と言ったら時計を見ながらすぐに14時15分発のバスのチケットに引き換えてくれました。ノルウェーの皆さん結構融通利きます。
バスは10人ほどの乗客を乗せすぐに出発。まずはガイランゲルの港から10分弱、フリーダルスユーヴェ展望台で一旦停車。高さは200mほどですが、ガイランゲルフィヨルドが間近に見下ろせて、とても絵になる絶景です。
この後登るダルスニッパ展望台は標高も高く、距離も離れるので、フィヨルドを眺める、撮影するというところに重点を置くなら、この展望台がおすすめです。
5分ほどのフォトストップの後、バスはさらに山奥深くへと登っていきます。このあたりもまた氷河で削られた場所。海に沈んでいるかいないかの違いです。ニュージーランドのフィヨルドもそうでしたが、海に面していないところでは、氷河に削られた自然の造形美がより深く、大きく見えるため、陸上の景色も想像を絶する素晴らしさです。
山の上ではとてもキレイなDjupvatnet lake も望めます。ここで標高約1,000m。
そしていよいよ標高約1,500mのダルスニッパ展望台に。休憩は10分の予定でしたが、運転手さんも抜群の晴天に「もっと時間ほしい?」と聞いてくれて「もちろん!」と応える私達に20分の時間をくれました。ガイランゲル自体もそうですが、このダルスニッパ展望台に至っては、霧や雲に隠れがちで、こんな晴天はそうあるものではないとのこと。
さっきまで海抜0mにいたのがウソのよう。眼下遠くにはガイランゲル・フィヨルドか見渡せます。
これは素晴らしい。氷河の削っていった跡が、陸地から海へつながっていく様子がよく分かります。この感動は写真では伝わりません…
西ノルウェーフィヨルド群として、ベルゲン近くのソグネ・フィヨルドと共に世界遺産に登録されています。そのモニュメント。
フィヨルドと反対側の景色もスゴイです。今通ってきた道が遥か下に見えます。
2時間20分ほどで下界に戻ってきました。と言っても、ここは海岸線から100km以上も入り込んだ山奥の海です。
今夜泊まるガイランゲル・ホテルにチェックイン。ホントは連泊するはずだったのに…
お部屋はフィヨルドビュー。1,980NOK。手前のホテル別館の建物がやや邪魔ですが、バルコニーからフィヨルドの絶景を独占できます。
荷物を置いて一休みし、港周辺のショップを散策します。
おみやげはやはりトロル…とにかくトロル…
もちろんマグネット・コレクションも購入。山々に囲まれたガイランゲル・フィヨルドとそこに浮かぶクルーズ船。そしてダルスニッパ展望台に続くつづら折りの道。展望台にはためくのはノルウェー国旗。この地の魅力を凝縮した一品。
シーズンは超大型のクルーズ船で賑わうガイランゲルですが、今日は中型のクラシックな船が一隻。それもちょうど出港するところだったので、港も少々寂しい感じ。これは大型船に直接接続して、はしけを使わず乗降のできるシーウォーク。飛行機の旅客搭乗橋みたいなものですね。
周辺はキャンプ場になっていて、たくさんのキャンパーたちがテントを建ててくつろいでいます。
ノルウェーではこの看板をよくみかけました。アイスクリームの広告のようですが…
先ほど登った山から流れ落ちる滝もすぐそばにあります。
スーパーも一軒ですがありました。キャンプには欠かせませんね。
こちらは晩ごはんのバイキング。ノルウェーだけあってサーモンやエビがたっぷり。
そして北欧の夏の風物詩ザリガニちゃん。シッポの部分をいただきます。とても甘くて濃厚な味。ザリガニだと思うからいけないのであって、ちょっと変わったエビだと思えば問題なし。
3日目にしてようやく旅をしている気分になってきました。連泊できなかったのは残念ですが、何より晴天のガイランゲル・フィヨルドを堪能できたことはよかったです。
疲れがどっと出て、食後すぐに眠りについてしまいました。
夜中1時頃、目が覚めて外を見てみると…
うはっ! 明るい…
オーレスンからガイランゲルまでのルートは全部で4つ。3つは路線バスで1つはフェリーになります。メインとなるルートはオーレスンからストールフィヨルドの北側を通り、リンゲ(Linge)、アイスダール(Eidsdal)を経由してガイランゲルに至るルート、もしくはストールフィヨルドの南側を通りストランダを経由するルート。もう一つは遠回りになりますが、昨日経由する予定だったラウマ鉄道の終点、オンダルスネスに出て絶景で知られるトロルスティーゲンを通り、リンゲで最初のルートと合流する方法もあります。ただいずれも陸路だけでは完結せず、途中フェリーに乗り換えが必要になります。また、料金は高くなりますがフッティルーテン、日本では沿岸急行船と呼ばれるフェリーもあり、これならオーレスンからガイランゲルまで乗り換えもなくスムーズに移動することが可能です。
朝少し早起きして、今日のガイランゲルまでのルートを決めます。フランクフルトでスケジュールを立て直している時に分かってはいたのですが、今日は土曜日。ノルウェーの路線バスは土日は非常に本数が少なくなり、昼前にならないとバスかありません。一番早くガイランゲルにたどり着けるのはフッティルーテンなのですが、ネットで調べるとなぜか今日に限って満席。もともとこのフェリーはノルウェー南部のベルゲンから北部キルケネス約2,400km、34の港に寄港しながら12日間かけて往復するものなのですが、地元の足として短区間乗船もできるのが嬉しいところ。短区間乗船なので個室や座席は当然用意されませんが、デッキやカフェで過ごすことはできるため、この区間が「満席」というのはよほどのことなんだろうなぁとは思っていました。
ホテルのフロントに行って相談してもます。もしかしたら現地のツアー会社とかがガイランゲルまでツアーバスを出していたりして紹介してもらえるのではないかと思ったからです。フロントのスタッフも親切に調べてくれましたが、フッティルーテンは満席であること、路線バスも昼前までないことと結果は同じでした。レンタカーは? と言われたのですが国際免許無いので…
どうやら昼前のバスまで待つしかなさそうです。このバスはオーレスンを11時に出発して、ヘレシルトという街に13時50分に到着します。そこから10分の接続時間でフェリーに乗り換えてガイランゲルまでは1時間ほど。到着は15時05分になります。一方、フッティルーテンは9時30分にオーレスンの港を出発して、ガイランゲルに到着するのは13時25分。たった1時間半ちょっとの差なのですが、実は大きな違いがあります。
ガイランゲルからバスで1時間ほど山を登ったところに、ダルスニッパ展望台というのがあり、ここもまた絶景ポイントとして知られる場所なのですが、ここへ向かうバスの最終便は14時15分。つまりオーレスンからバスで移動したのではこれに間に合いません。明日はベルゲンへ向かうもともと予約済みの飛行機をキャンセルすれば、午前中にダルスニッパへ上がることも可能ですが、天気予報は下り坂。非常に霧や雲の出やすい場所らしいので、今日の晴天は非常に貴重。なんとか今日中にダルスニッパに行ってしまいたいというのが本心でした。
妻と相談の結果、とりあえずフッティルーテンの乗船場所まで行き、予約なしでも乗れないか交渉、だめなら11時のバスで向かうということにしました。オーレスンにはいずれにしても明日また戻ってくることになるので、スーツケースはホテルで預かってもらい、1泊分の荷物だけを持ってチェックアウトします。
フッティルーテンの桟橋は中心部の北の端。街中を抜けて行きます。風がないので鏡のような運河に建物が映えます。
桟橋まであと少しのところで大きな汽笛が聞こえてきました。ちょうどフッティルーテンが入港してきたようです。決して豪華なクルーズ客船というわけではないのですが、日本のカーフェリーと同じくらいの大きさで、近くで見れば結構迫力があります。
周囲には団体客のバスが2台横付けされ、たくさんの観光客が降りてきて乗船を待っていました。なるほど、きっとこの団体のおかげで区間乗船のチケットも満席扱いになっていたようです。真新しいターミナルビルには待合室があるものの、チケット売り場はなし。どうやら船の中で手続きするようです。
接岸作業が終わり、タラップが降ろされると、中からたくさんの乗客が出てきました。ここで45分の停船時間があるので、乗り通す乗客も一度下船しておみやげを買ったり写真を撮ることができます。
中からスタッフと思しき男性が出てきたので、妻を偵察に向かわせます。こういう時はおっさんが行くより女性の方が丁寧に扱ってくれるのは世の常です。
妻が戻ってくるとどうやら船内でチケットは買えるよう。ちゃんと話が通じているのか不審に思いながらタラップを上がっていきます。入口ではスタッフが乗船カードのチェックをしていて、ここから乗船する客はすぐ横のフロントを案内していました。予約がなければ降ろされるんじゃないかとヒヤヒヤしましたが、なんの問題もなくガイランゲルまでのチケットを購入。二人でちょうど1,000NOKでした。
これで一安心。あとはガイランゲルまでのんびりと船旅を楽しみ、ダルスニッパも今日中に上がることができます。
フッティルーテンは全部で12隻の船が365日運行しており、今日の船はMS Kongharald。リノベーションを終えたばかりで、非常に綺麗な内装の船です。乗客向けの船室は3~7Fまでの5層。
タラップも収納され、大きな汽笛を鳴らして離岸します。っと、ここでなんと女性が2人船に駆け寄ってきました…どうやら時間までに戻ってこれなかった乗客のよう。当然船内に荷物もあるだろうに…まぁこの船はまた夜に戻ってくるので心配はないだろうけど…オーレスンの街をたっぷり楽しんでください。
オーレスンの街並みが遠ざかっていきます。
バス2台分の乗客がいるので、ラウンジやデッキなどのパブリックスペースは結構な混雑。まぁ乗れただけでもよしとしましょう。
乗船時間は約4時間。オーレスンをでてまもなくストールフィヨルドに入ります。ただフィヨルドといっても、海に近い部分は言われなければ、それがフィヨルドだとは分からないくらいのなだらかな丘陵地のよう。それでも遠くには雄大な山並みが見え始め、クルーズへの期待が高まっていきます。
昼ご飯はまともに食べられそうもないので、船内のカフェで軽食を摂ります。
出港から2時間ちょっと。ストランダのあたりを通過する頃には、左右から徐々に山々が迫り始め、幅広かった水路も狭くなってきます。
所々かわいらしい小さな家が見えます。海のスイスという言葉がぴったりです。それにしてもこんなところに?! と驚くような断崖絶壁の上にも家が…
ガイランゲルフィヨルドに入ってきたので、最前方のデッキに陣取りカメラを構えます。あちこちに滝も見えます。いよいよフィヨルドらしくなってきました。
正面にヘレシルトの街が見えてきました。ここからがハイライトです。デッキも乗客で大混雑。天気も文句なし!!
ガイランゲルとヘレシルトを結ぶフェリーも見えます。
船のすぐ横に崖と滝が迫ります。
ガイランゲルまであと15分程のところでクライマックス。左に七姉妹の滝、右に求婚者の滝。求婚者は七人全員に振られてしまったそうです。同情せずにはいられません。
ド迫力。
クライマックスを過ぎるとまもなくガイランゲルに到着です。
ここでは着岸できる桟橋がないので、初めにエクスカーションというオプショナルツアーに参加する乗客、次にここで下船する乗客が小型の船に乗り換えて下船します。通しで乗船している客は下船することができません。
わずか4時間の船旅でしたが別れが名残惜しいですね。ありがとう。
小型船に乗り換えてガイランゲルの港に着いたのは14時10分頃。ダルスニッパ展望台行きのバスが出発するまで5分しかありません。急いで桟橋横の案内所に行き、日本で予約・購入していた確認書を出します。ただ、予約は今朝の初便のもので、フライトがキャンセルになって間に合わなかった…ゴメンね! と言ったら時計を見ながらすぐに14時15分発のバスのチケットに引き換えてくれました。ノルウェーの皆さん結構融通利きます。
バスは10人ほどの乗客を乗せすぐに出発。まずはガイランゲルの港から10分弱、フリーダルスユーヴェ展望台で一旦停車。高さは200mほどですが、ガイランゲルフィヨルドが間近に見下ろせて、とても絵になる絶景です。
この後登るダルスニッパ展望台は標高も高く、距離も離れるので、フィヨルドを眺める、撮影するというところに重点を置くなら、この展望台がおすすめです。
5分ほどのフォトストップの後、バスはさらに山奥深くへと登っていきます。このあたりもまた氷河で削られた場所。海に沈んでいるかいないかの違いです。ニュージーランドのフィヨルドもそうでしたが、海に面していないところでは、氷河に削られた自然の造形美がより深く、大きく見えるため、陸上の景色も想像を絶する素晴らしさです。
山の上ではとてもキレイなDjupvatnet lake も望めます。ここで標高約1,000m。
そしていよいよ標高約1,500mのダルスニッパ展望台に。休憩は10分の予定でしたが、運転手さんも抜群の晴天に「もっと時間ほしい?」と聞いてくれて「もちろん!」と応える私達に20分の時間をくれました。ガイランゲル自体もそうですが、このダルスニッパ展望台に至っては、霧や雲に隠れがちで、こんな晴天はそうあるものではないとのこと。
さっきまで海抜0mにいたのがウソのよう。眼下遠くにはガイランゲル・フィヨルドか見渡せます。
これは素晴らしい。氷河の削っていった跡が、陸地から海へつながっていく様子がよく分かります。この感動は写真では伝わりません…
西ノルウェーフィヨルド群として、ベルゲン近くのソグネ・フィヨルドと共に世界遺産に登録されています。そのモニュメント。
フィヨルドと反対側の景色もスゴイです。今通ってきた道が遥か下に見えます。
2時間20分ほどで下界に戻ってきました。と言っても、ここは海岸線から100km以上も入り込んだ山奥の海です。
今夜泊まるガイランゲル・ホテルにチェックイン。ホントは連泊するはずだったのに…
お部屋はフィヨルドビュー。1,980NOK。手前のホテル別館の建物がやや邪魔ですが、バルコニーからフィヨルドの絶景を独占できます。
荷物を置いて一休みし、港周辺のショップを散策します。
おみやげはやはりトロル…とにかくトロル…
もちろんマグネット・コレクションも購入。山々に囲まれたガイランゲル・フィヨルドとそこに浮かぶクルーズ船。そしてダルスニッパ展望台に続くつづら折りの道。展望台にはためくのはノルウェー国旗。この地の魅力を凝縮した一品。
シーズンは超大型のクルーズ船で賑わうガイランゲルですが、今日は中型のクラシックな船が一隻。それもちょうど出港するところだったので、港も少々寂しい感じ。これは大型船に直接接続して、はしけを使わず乗降のできるシーウォーク。飛行機の旅客搭乗橋みたいなものですね。
周辺はキャンプ場になっていて、たくさんのキャンパーたちがテントを建ててくつろいでいます。
ノルウェーではこの看板をよくみかけました。アイスクリームの広告のようですが…
先ほど登った山から流れ落ちる滝もすぐそばにあります。
スーパーも一軒ですがありました。キャンプには欠かせませんね。
こちらは晩ごはんのバイキング。ノルウェーだけあってサーモンやエビがたっぷり。
そして北欧の夏の風物詩ザリガニちゃん。シッポの部分をいただきます。とても甘くて濃厚な味。ザリガニだと思うからいけないのであって、ちょっと変わったエビだと思えば問題なし。
3日目にしてようやく旅をしている気分になってきました。連泊できなかったのは残念ですが、何より晴天のガイランゲル・フィヨルドを堪能できたことはよかったです。
疲れがどっと出て、食後すぐに眠りについてしまいました。
夜中1時頃、目が覚めて外を見てみると…
うはっ! 明るい…
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