SSブログ

イタリア旅行 2日目 ミラノ~サンタ・マルゲリータ・リグレへ

2日目。
昨晩はパリに到着してそのまま空港内のホテルに1泊。今日は早朝のフライトでミラノへ向かい、列車に乗り継いでリヴィエラ海岸のリゾート地、サンタ・マルゲリータ・リグレへ向かいます。

フライトは7:20発のエールフランス AF1212便。何かとストライキの多いイメージのあるエールフランスですが、一週間くらい前からリストラ絡みの労使争議が勃発。あわやストライキにブチ当たるかと恐れていましたが、なんとか平常運航です。

10月中旬でだいぶ日も短くなってきたとはいえまだサマータイムのヨーロッパ。ホテルを出発した6時前はまだ真っ暗。昨日と同じ第3ターミナル駅からCDG VALに乗って第2ターミナルに移動します。コンパクトな第1ターミナルとは異なり、第2ターミナルはA~Gの7ブロックに分かれており、それぞれ別のターミナルと言ってもよいほど。今日搭乗するミラノ/リナーテ空港行きはFからの出発です。チケット等には2Fと表記されますが、決して2階と言う意味ではないので注意。

VALを降りてエスカレーターを上がり標識どおりに左へ進むと2Fに出ます。

P1180054.jpg


日本とは違いLCCとの競合が激しいヨーロッパ。レガシー中のレガシー、エールフランスにあってもサービスはかなり簡略化、有償化されており、チェックインは原則スマートフォンか自動機で。手荷物も自動預け機を利用します。また、ちなみに予約の際も前方席は追加料金、最安チケットは預け荷物有料というほとんどLCCと同じ感覚。

シェンゲン協定国のイタリア行きには出国審査はないので、カフェで朝食のパンを購入してから、ショップの並ぶコンコースを通って搭乗口へ向かいます。

P1180058.jpg


搭乗するAF1212便の機種はA318。世界中で飛んでいるエアバスA320シリーズの最小バージョン。ぱっと見寸詰まりなこの機種を運航しているのは、エールフランスとブリティッシュエアウェイズのみ。

P1180060.jpg


機内は今風の薄い軽量シート。オーディオサービスもなく徹底したコストカットぶりです。それでもクロワッサンとドリンクは無料で提供。温かい食事ではありませんがさすがフランス、こんなクロワッサンでも味はしっかりしています…

離陸する頃には空が白み始めてきました。このパリ~ミラノ線は飛行ルートが2種類あり、パリを離陸して南南東に進路をとり、モンブランの西側を通過する場合と、東南東に進路をとり、バーゼルから雄大なスイスアルプスを縦断する場合があります。こればかりは実際に飛んでみないと分からないわけですが、アルプス縦断ルートに賭けてユングフラウやアイガーの見える右側の座席を確保。賭けは当たってこの日のAF1212便はアルプス縦断ルートに向かってくれました。

P1180065.jpg


40分ほどフランスの大平原を飛行し、高度を下げ始めると右前方にスイスアルプスの峰々が見えてきます。ミラノはアルプスを越えてすぐのところなので、飛行機は高度を下げながら迫力のあるアルプス越えとなります。標高の低いところは雲に覆われていましたが上空は晴天。数々の名峰が顔を覗かせてくれました。

まずユングフラウ、メンヒ、アイガーの3峰。よ~く見るとユングフラウヨッホのスフィンクス展望台も確認できます。

P1180070_2.jpg


そして少し遠めにマッターホルンとモンブラン。

P1180080.jpg


スイスの名峰が一堂に望めました。なんと贅沢な…

P1180082_2.jpg

P1180083_2.jpg


わずか10分ほどで縦断を終え、地中海が見えてくると一気に高度を下げ、ミラノ・リナーテ空港に着陸。ミラノには国内線主体のリナーテ空港と国際線主体のマルペンサ空港がありますが、リナーテ空港は市街からも近く便利な空港です。

P1180089.jpg


リナーテ空港には鉄道が乗り入れていないので、バスで市街へ向かいます。2社がそれぞれ30分間隔で中央駅へ走らせているので、出発時間の近いほうに飛び乗ればOKです。5ユーロ。ちなみに乗り場にはミラノ市内交通チケットの自販機もあるので、ここでビリエットという1回乗車券を4枚購入しておきます。チケットは90分の時間制で区間は関係ないので、必要な枚数をまとめ買いできます。1人あたり3枚以上買うのであれば24時間券の方がお得なようです。もちろん地下鉄駅でも購入できるのですが、ミラノ中央駅の地下鉄駅はあまり治安がよくなく、券売機の周りには購入を手助けするふりをしてつり銭を盗んだり、その隙にスリに合うなどいい話を聞かないので、空港の自販機で購入しておくことにしました。

P1180090.jpg


バスは20分少々でミラノ中央駅に到着。駅東側のロータリーで降車します。ここからは列車でサンタ・マルゲリータ・リグレへ向かいます。チケットは日本からネットで予約、印刷済みなので、混雑している窓口に立ち寄る必要はありません。14:05発なので4時間ほど市街を散策します。

まずはスーツケースを荷物預かり所へ。バスを降りて近くの入口から構内に入るとすぐ右手にあります。
が、すごい行列…。15分ほど並んで荷物を預けます。1個6ユーロ。

P1180092.jpg


ミラノ観光の定番ドゥオモへ向かう地下鉄3号線の乗り場は、標識に沿って地下に降りるとすぐです。券売機の周囲はあまり怪しい雰囲気の人はいませんでしたが…地下鉄はそこそこの混雑。スリに目をつけられないようバッグを前に抱えて周囲に気をつけます。

P1180094.jpg


ドゥォモ駅で乗客がどっと降車。人波に流されていくとドゥオモ広場の真ん前に出ます。今日はマラソンイベントがあるそうで、黄色いシャツを着たランナーが物凄い数!!

P1180097.jpg


ミラノのドゥオモ、万博期間中は有料。現地で戸惑いたくなかったので、こちらも事前にネットで購入、印刷しておきました。チケット売り場はそこそこ混んでいましたが、プリントしたバーコードを見せてすぐに入場。訪れるのは2回目ですが、やはりそのスケールの大きさ、荘厳さには圧倒されます。ちょうどミサも開かれていて、重厚なパイプオルガンの音が堂内に響き渡っていました。

P1180102.jpg

P1180105.jpg

P1180112.jpg

P1180122.jpg


チケットは地下のサンタ・レパラータ教会遺跡や屋上テラスも含まれているので順番に見学。地下の遺跡はこのドゥオモが建てられる前にあった旧教会の遺跡。

P1180134.jpg


屋上テラスはエレベーターと階段があり、どちらかで料金も異なります。ドゥオモを正面から左手から回りこみ、手前に階段ルート、さらに裏手側にエレベーターの乗り場があります。

P1180135.jpg


私たちはエレベーターを選択しましたが、ビルでいうとだいたい8階くらいの高さなので、階段でもフィレンツェのドゥオモや鐘楼に比べれば楽かもしれません。エレベーターは定員が非常に少ないので、待ち時間も階段のほうが少なそうでした。

下から見てもその細かな装飾は分かりますが、同じ目線で見られるとさらにその偉大さが分かります。団体ツアーではここまで上がることは少ないので、個人で訪れた際にはぜひ押さえておきたいスポットです。

P1180138.jpg


エレベーターを降りて外の回廊をぐるっと一周する形になります。途中正面の部分で更に階段を上がり、まさにドゥオモの屋上に上がれます。

P1180143.jpg

P1180154.jpg


テラスから見下ろす広場も感動ものです。

P1180153.jpg


広場に戻り、近くのデパートリナシェンテで食材売り場などを見て時間を潰した後、物凄い数の観光客でごった返すヴィットーリオ・エマヌエーレ2世 ガッレリアへ。

P1180172.jpg

P1180175.jpg


プラダの本店をはじめ、名だたるブランドショップが軒を連ねる、ここもミラノを象徴する観光地です。まぁブランド物なんて縁が無いので、これまた高級なリストランテ サヴィーニのジェラートでガマンします。ピスタチオとチョコレート。値段なりに美味しいですよ。

P1180182.jpg

P1180186.jpg


列車の時間が迫ってきたので、スカラ座前からトラムで中央駅に戻ります。やはり地下鉄より景色の見えるトラムがいいですね。空港で買ったビリエットを車内の刻印機に通して日時を印字しようとしますが…あれ?動かない…もうひとつの機械も…やっぱり動かない…まぁいいか…

P1180193.jpg

P1180197.jpg


スカラ座前から乗れる1番のトラムはミラノ中央駅前は通らないので、徒歩で5分ほど東にあるVia Vitruvioで下車。日曜の昼下がりということもあってか、治安の悪さもあまり感じませんでした。

広場から見るミラノ中央駅舎。美術館か博物館かというくらいの重厚な建物です。

P1180199.jpg


もちろん駅の中も芸術的。駅舎の歴史自体は80年ほどで、第二次大戦前の権力象徴によってこれほどまでに豪勢な造りになったと聞くとまぁ納得。

P1180203.jpg

P1180204.jpg


荷物預かり所でスーツケースを受け取り、構内のスタンドでサンドウィッチを購入してプラットホームへ。とにかく時間が無いのでまともに食事することができず、移動中が貴重な食事タイムです。

P1180209.jpg


重厚な駅舎とは対照的に、ガラス張りの明るいアーチの下に20本以上のプラットホームが並びます。乗車する列車は14:05発のインターシティ669号ラ・スペツィア行き。インターシティはいわゆる都市間特急列車。ネットの事前予約で料金が割安だったのと、大きな荷物があるので1等車に乗車。ただ、この列車は目的地サンタ・マルゲリータ・リグレは通過してしまうので、ひとつ先のラパッロまで乗り換えなしで約2時間20分。30ユーロ。

P1180208.jpg


列車は客車9両で後ろの2両が1等車、座席は2等の3号車を除き定員6人のコンパートメントで、古きよきヨーロッパの列車という雰囲気が漂います。1等車は2等車に比べ1両当たり2部屋ほど少なく、その分足元がゆったりしています。

P1180218.jpg


2等車は1両だけオープンサロンタイプの車両でした。

P1180224.jpg


フレッチャシリーズのような高速列車ではないものの、最高速度150kmでイタリアの大地を駆け抜けます。

P1180211.jpg


途中山間部に入り、トンネルが連続。明るい壁の家々が増え、空も心なしか南国の抜けた青空に変わると地中海の要衝ジェノバ。

P1180228.jpg


乗客も大半が下車し、静かになった列車は地中海沿いに走り、ほぼ定刻16:28にラパッロに到着。駅前からタクシーで一駅戻り、サンタ・マルゲリータ・リグレへ向かいます。今日明日と宿泊するホテル・ラウリンはサンタ・マルゲリータ・リグレのメインストリート上にあり、部屋からは港を望む好立地の宿です。このあたりでは老舗の部類のホテルのようですが、料金はbooking.comで1泊あたり17,000円。サマーシーズンはもっと高いでしょうが、朝食付きでこの料金ならますまずでしょうか。

P1180233.jpg

P1180235.jpg


サンタ・マルゲリータ・リグレに限らず、この周辺の町は建物の装飾にとても特徴があり、トロンプ・ルイユという騙し絵の技法を使い、平面的な壁がとても立体感があるように見えます。元々は昔窓の数により課税額が決まるため、税金は払いたくないけどお金持ちに見られたい人々が、この技法で窓を描いたというのが始まりのようですが、決して安っぽいということはなく、本当に芸術的で見応えのある街並みです。ちなみに、東京ディズニーシーのホテル・ミラコスタの壁面も、この地方から職人を呼び描いたと言われています。

P1180243.jpg

P1180241.jpg

P1180248.jpg


少し港の周辺を散策している間に日が暮れてきました。建物の中にはライトアップをしていて、トロンプ・ルイユがさらに美しく見えます。ほんとミラコスタみたい…

P1180272.jpg


イタリアに着いて最初のまともなご飯は、メインストリートからカヴール通りを入ったリストランテ・ダ・ミケーレ。ちょっと肌寒いですが外のテラス席に座ります。

P1180264.jpg


注文したのはプロシュート。写真では見えませんが下に甘くて美味しい赤肉のメロンつき!!9ユーロ。
P1180263.jpg

スパゲティ・カルボナーラ。10ユーロ。
P1180266.jpg

秋の味覚、タリアテッレ・ポルチーニ。12ユーロ。劇ウマ!!
P1180267.jpg

海鮮グリル盛り合わせ。20ユーロ。プリプリのイカと手長海老が最高!!
P1180269.jpg

これにビールとミネラルウォーター、パンがついてトータル67.5ユーロ。まぁ観光地なので安くはないですが、味はよかったです。

明日はポルトフィーノとチンクエテッレを散策します。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。